境界性パーソナリティー障害について調べてみると、自分がどれだけ無知だったか思い知った。
これで無知の知から、無知の無知にレベルアップしたと考えてもいいかわからないが、少しは前に進んだ気がする。
今日はそんな話です。
そもそもパーソナリティー障害ってなに?
境界性パーソナリティー障害について調べる前に、まずパーソナリティー障害について全般を調べてみた。
パーソナリティ障害(人格障害)とは、一言で言えば、「性格の著しい偏りのために、自分自身だけでなく、周囲も苦しむ状態」で、生活に、重大な支障が生じるほど程度が強いものを言います。
引用元:こんなお悩みに
少しくらい、その傾向があっても、支障なく生活ができている限りは、「パーソナリティ・スタイル」で、障害ではありません。
偏り方は、さまざまで、大きく十タイプに分かれます。
どのタイプも、極端な偏りのために、うまく周囲に適応できなかったり、苦しさを抱えたりするという点では、同じです。
とあるように、性格が著しく偏った状態で、自分と周囲(サポートしてくれる人を含む)の生活に重大な支障が生じるほど強い程度の強い症状を指します。
なので、僕の場合は間違いなくパーソナリティー障害と言える状態です。
あまり大きな声では言えませんが、奥さん、友達、家族に迷惑&心配をたくさんかけています。
またアメリカ精神医学会の診断基準では、パーソナリティー障害は以下の3つに分類されます。
A群 奇妙で風変わりなタイプ
- 妄想性パーソナリティ障害 (広範な不信感や猜疑心が特徴)
- 統合失調質パーソナリティ障害 (非社交的で他者への関心が乏しいことが特徴)
- 統合失調型パーソナリティ障害* (会話が風変わりで感情の幅が狭く、しばしば適切さを欠くことが特徴)
B群 感情的で移り気なタイプ
- 境界性パーソナリティ障害 (感情や対人関係の不安定さ、衝動行為が特徴)
- 自己愛性パーソナリティ障害* (傲慢・尊大な態度を見せ自己評価に強くこだわるのが特徴)
- 反[非]社会性パーソナリティ障害 (反社会的で衝動的、向こうみずの行動が特徴)
- 演技性パーソナリティ障害 (他者の注目を集める派手な外見や演技的行動が特徴)
C群 不安で内向的なタイプ
- 依存性パーソナリティ障害 (他者への過度の依存、孤独に耐えられないことが特徴)
- 強迫性パーソナリティ障害 (融通性がなく、一定の秩序を保つことへの固執(こだわり)が特徴)
- 回避性[不安性]パーソナリティ障害 (自己にまつわる不安や緊張が生じやすいことが特徴)
3つの群の中に、それぞれの障害があり、僕の場合はB群に属している境界性パーソナリティー障害に当てはまります。
一時は反社会性パーソナリティー障害もあると言われていたので、やはりB群に属していることは間違いないようです。/p>
~障害と言われた場合、例えばそれがA群に属していた場合、同じA群の他の障害も併発している可能性はありますが、必ずではないようです。
今回調べてみて、「やっぱり僕はパーソナリティー障害持ってるんだなぁ…」と少ししょんぼりしています。
今回は境界性パーソナリティー障害について調べてみた回なので、これ以上パーソナリティー障害全般について言及しません。
後日調べてみて、ブログにまとめてみようと思っています。
境界性パーソナリティー障害とは?
境界性パーソナリティー障害とは
「ボーダー」や「ボーダーライン」の略称で呼ばれることが多く、SNSなどでは「ボーダー持ちとは関わらないほうがいい…」と言われるほど嫌われているパーソナリティー障害です。
多分これは正解で、僕自身も今回調べてみて、改めてボーダー持ちとは関わらないほうがいいと思いました。
境界性パーソナリティー障害について紹介します。
周囲に依存し、周囲が支えきれなくなると激しい反応を示す
引用元:パーソナリティ障害について
だいぶあっさりした引用文しか見つけられませんでした…。
さらに追記するなら、
「見捨てられ不安」が強くあり、見捨てられないように周囲にかまってもらえるように対人操作したり、依存したり攻撃したりすることだと思います。
自分に置き換えてみると、周囲(僕の場合は奥さん)に依存していますし、僕の言い分が通らなかったりすると、激しく反応します。
激しく反応する=感情的になったり、否定されたと被害妄想に陥ったり、解離性の遁走をしたり、とケースバイケースです。
上記を踏まえて考えると僕は境界性パーソナリティー障害だと思います。
根本にあるのは「見捨てられ不安」なので、ここが解決できれば何かと前進できるような気はするんですが、
僕(もしくは境界性パーソナリティー障害を持ってる人)の「見捨てられ不安」は、けっこう根深く、簡単に治るものではないと思っています。
僕の場合複雑性PTSDも併発しているので、おそらく(幼少期の記憶がほぼないので)幼少期に何かトラウマになる出来事があったんだと思います。
記憶にない=思い出せない
だけであって、深層心理の中では覚えていて、それが見捨てられ不安を煽っていると僕は考えています。
精神分析学の創始者フロイトの考える心は以下のような構造をしているそうです。

複雑性PTSDや境界性パーソナリティー障害の心の傷になっている部分は、↑の図で言うところの無意識に格納されていて、
本人は知覚するのが難しいというか自力ではほぼ無理みたいな状態だと僕は考えます。
自分が知覚できない問題に対し、薬の力で何とかしようというのはさすがに厳しいと思いました。
だからこそ臨床心理士に頼り、カウンセラーが良いと思う精神療法にトライしていくのが僕は有効だなと感じます。
境界性パーソナリティー障害を治すのは医師じゃない
境界性に限らず、大半のパーソナリティー障害を治すのは医師じゃなく、自分と臨床心理士、そして周囲の支えだと僕は思います。
日本の精神科は、その実権の多くを医師が保有していますが、パーソナリティー障害はカウンセリングや精神療法を主体に治していくのが一般的なようです。
ということは、医師がやることは実害が出ている部分のケアだけです。
実害=不眠なら眠剤、不安なら向精神薬など、薬の処方ができるのは医師だけです。
対処療法を医師に任せ、根本治療を臨床心理と一緒にがんばっていく。
この流れが自然だと思います。
境界性パーソナリティー障害に有効な精神療法
ここで挙げる精神療法は、境界性パーソナリティー障害に特化したものではなく、パーソナリティー障害全般に有効だと言われています。
が、身近にここで挙げる精神療法がなければ、取り組むハードルが一気に上がります。
またやってみたいと思う精神療法があったとしても、実際に行う臨床心理との相性もあります。
これは僕の備忘録として残してありますが、誰かに役に経つなら嬉しく思います。
では、境界性パーソナリティー障害に有効な精神療法一覧です。
- 認知療法
- 認知行動療法
- 対人関係療法
- 精神分析的精神療法
- 弁証的行動療法
- メンタライゼーション療法
- 薬物療法
認知療法
認知療法は「認知(物の見方)が感情や行動を規定する」という理論に基づいた精神療法です。
認知の歪みや偏りを自覚し、その歪みや偏りを検討していくことで、問題行動の改善を目指します
通常の認知療法は、週1回1時間の面接が10回以上行われますが、パーソナリティー障害の人の場合はさらに長めの期間が必要と言われています。
認知行動療法
ほぼ同じで、目指すところも同じです。言い換えている病院もあれば、認知療法と行動療法を分けている病院もありますが、
ここでの認知療法と認知行動療法は同じです。
対人関係療法
対象の大事な人との関係にスポットをあて、対人関係の改善を図る精神療法です。
1960年代にアメリカでうつ病治療の目的で開発されましたが、その後研究が進み、摂食障害などさまざまな精神病に応用されています。
精神分析的精神療法
精神分析的精神療法は、患者本人が心の奥にしまい込んできて感情や欲求に気付き、自分を見直す療法です。
患者本人がさまざまな会話を臨床心理と行い、問題のヒントなどを臨床心理が提供しながら、自分で問題を解決していきます。
長い時間がかかりますし、心理士との信頼関係を築くにも時間がかかります。
時間がかかるということはそれだけお金もかかるということ。
しかし、きっと得るものは大きいでしょう(希望)。個人的に一番受けたい精神療法です。
弁証的行動療法
弁証的行動療法は、特に自殺や自傷行為に対して大きな効果をあげている精神療法です。
アメリカで開発された統合的な精神療法で、今回紹介した精神療法の中で唯一、境界性パーソナリティー障害のために開発されました。
患者が治療から脱落しないためにさまざまな工夫が施されており、患者本人の意思が最優先されるのがこの弁証的行動療法の特徴です。
例えば、認知行動療法では、患者の認知が変わることがひとつのゴールですが、弁証的行動療法では患者が認知を変えたくないと望めば変えません。
これだけ聞けばすごいな!と心から思いますが、日本では実施している病院は見つけられませんでしたし、どういった療法なのかわかりませんでした。
境界性パーソナリティー障害に特化した精神療法ならぜひ日本でも広まってほしいです。
僕が知っているのは以上となります。
ちなみに僕の身近で現実的なのは、薬物療法と認知行動療法だけです。
他にも選択肢があればなぁ…と残念な気持ちになりますが、ないものはないのでしょうがありません。
結論!境界性パーソナリティー障害は精神療法を受けずに治すのは難しい…
ここまで長々と書きましたが、結論は
精神療法なしで境界性パーソナリティー障害を治すのは難しい
ということです。
どれだけすごい薬が開発されたとしても、それは対処療法にしかならないと思います。
パーソナリティー障害を根本的に治そうと思ったら、身近で自分に合っている心理士さんを探し、地道に頑張るのが最短だと思います。
パーソナリティー障害を治すのに楽な道はないってことだと思います。
自分の暗いところを直視しないといけないので、なかなか辛い作業ですが、僕はこれからもがんばっていこうと思っています。
今日の気づき
- 境界性パーソナリティー障害を治る
- ただし精神療法が必須
- 身近で相性の良い心理士さんを探さなきゃ!
- 色んな精神療法があるけど身近にないと意味がない
今日はだいぶ実践的な気づきがあったような気がします。
こうやって具体的に何を知って、どういう方向に動くかをまとめるといい感じかも。
昨日はブログの更新ができなかったけど、できるだけ毎日ブログの更新ができるようにがんばろう。
【Ex.番外編】奥さんのSNSからの知り合いと話してみました
このブログを書く前日に、奥さんのSNS上の知り合いで僕と同じようにメンタルの悩みを持つ方と話す機会がありました。
その方はとても話しやすく、こちら(僕と奥さん)のことをとても気遣ってくれるような感じで、話しているだけで癒されたような気分になりました。
で、「僕が癒されて気持ち良かったです~」的な話ではなくて、その人がかけてくれたアドバイスがけっこう刺さったので残しておこうと思ったんです。
知人曰く、
「メンタルの勉強をしてしんどくなるくらいなら、しないほうがいい」
僕は知人と話をするまで、
「しんどくてもやらないと!」
「知らないと対処できない!」
という気持ちでメンタル関連の本を読んだり、ネットで情報を調べたりしていました。
でも、知人はけっこう勉強してきたり、悩んできたりしてきた人らしく、もっと違うやり方を提案してくれました。
僕が勉強するんじゃなく、奥さんが勉強して、そのことを話しても大丈夫と奥さんが判断したら話したり、読んでも大丈夫な本を勧めたりする…などなど。
でも、僕にはそれを実行できるほどの素直さがありません。
だから今回は知人が提案してくれた案を丸のみできませんでしたが、こういう提案をしてくれる共通の知人がほとんどいなかったので、とても嬉しく思います。
これからもその知人と大切に繋がっていきたいので、どうやったら大切にできて、どうやったら気軽に話せるのか?ということを考えながら繋がっていこうと思います。
というわけで、最近あった嬉しいことの近況報告でした。